鴻之舞金山跡(紋別市)


紋別から道道305号を遠軽・丸瀬布方面へと進みます。


旧上藻別駅逓跡を過ぎると、いよいよ金山跡地に入ります。4月下旬から11月に訪問される方は、是非この駅逓にもお立ち寄りください。下の写真のように、駅逓の中には鴻之舞鉱山全体のジオラマや、当時この界隈で確かに人々の暮らしがあったことを今に伝える貴重な民具が展示されております。
 
この鴻之舞地区にはかつて巨大な町が存在していました。単に「跡地」と言うより、国内最大級の範囲面積を持つゴーストタウンと呼んだ方が適切かもしれません。
鴻之舞と紋別市街を当時結んでいた鴻紋軌道鉄橋跡。

1916(大正5)年に鴻之舞で金鉱が発見されたこの地の採鉱権を、当時としては破格の90万円(現在の基準では30億円ぐらいでしょうか)で住友が購入したのがその翌年。依頼急速な発展を遂げた鴻之舞地区は、最盛期の1942年には人口が14,640人にまでのぼりました。小中学校は勿論のこと、病院、浴場、そして当時道内で二番目に大きいと言われた映画館までありました。1954年には金の生産量が年間3トン近くまで達し、文字通り「東洋一の産出量」を誇りました。
しかしその後は採鉱量も減少の一途を辿り、鉱害問題の高まりや1971年の集中豪雨などもあって、1973年に閉山となりました。町は閉山とともにゴーストタウン化し、建物はほとんどが消失し、静かな原野に朽ち果てつつある僅かな残存物が、かろうじて生活の跡を留めております。

昭和15年完成の小さな橋を渡ると、お約束の注意喚起。


清明寮(社宅)跡。建物は何も残っていません。

排水路の橋脚跡。この周辺には慰霊碑や神社、小学校跡があります。


病院跡。

精金場跡。住友のマークが建物に残っています。



給油所跡

白樺の向こうに見えるのは大煙突と発電所跡。

普段は立ち入り不可の発電所周辺ですが、下記、ボランティアガイドによる金山見学ツアーでは、すぐ近くまで立ち寄ることができます。

廃墟マニアにはたまらない風景でしょう。

コンクリート社宅。当時は「コンクリートの建物」はこの厳寒地にあって最新式の建造物でした。「コンクリート社宅」という名称に、そうしたいにしえの息吹が感じられます。


鴻之舞地区最上流部にあった金竜町跡。他の多くの地区と同様、残存する建物は見当たりません。

現在の「住友金属鉱山株式会社 鴻之舞採石場」
同社は廃坑管理と採石のため、今なお事務所を運営中です。

毎年7月から11月(時期変更あり)の毎週土曜日、上藻別駅逓保存会ボランティアによる金山跡ガイドが行われております。興味ある方は保存会にアクセス願います。料金はひとり500円、高校生以下無料と格安。但し冬期は駅逓は無人です。
また、鴻之舞金山での作業の様子や、在りし日の町のスナップは、紋別市立博物館(入場無料。 月曜、年末年始休館)でも見学可能です。


For English.
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Ruins of Kounomai Goldmine (Mombetsu City)

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