「ゴールデンカムイ」が拓く世界

ホームページ運営者としてはあるまじき姿勢ではありますが、僕は「世俗的な新しいもの」に対する興味や関心が沸騰した牛乳の膜なみに薄いです。「いんすた」がどうすれば始められるか知りませんし、「ついったあ」に至ってはその仕組み自体からして理解しておりません。トータルテンボスのツッコミ担当とスキマスイッチの歌っていない方が別人であると知ったのも最近です。それまでは「漫才もできてピアノも弾けて凄い人だ!」と感心していました。
さて、「ゴールデンカムイ」の件。
この単語そのものは何度も耳に掠っていたのですが、そんな自分なので、これはエアギターと奇抜なメイクで有名なあのグループの一派だろう、と漠然と思っておりました。
そして先日、所用で札幌の北海道博物館および「開拓の村」を訪問する機会を得ました。NTFTはとりあえず「北北海道の自然、町並、その他撮影に適した場所」を紹介するHPなので、札幌近郊の記事は掲載しませんが、一日ではとても見きれないほど展示物が充実しております。表紙写真は「開拓の村」で保存されている旧浦河公会会堂、古い教会ですね。
博物館では「北海道はゴールデンカムイを応援します!」という文字とともに、アイヌの少女のイラスト看板が飾られておりました。何でも道内の博物館の殆どで、同じような動きになっているとの由。
そこで慌てて、「北海道を舞台にした漫画」であると知った「ゴールデンカムイ」を読み始めたのですが…なにこれ、めっちゃオモロイやんけ!と読み続ける手が止まりませんでした。
なんでもアイヌ関連施設の職員からも、「先祖の生活や風習を、ちゃんと調べて丁寧に描いている」と好評な様子。

かつて「日本は単一民族国家」とのたまった首相に抗議文を送った出来事に象徴されるように、アイヌというのはどうしても、「和人から利用され、虐げられ、差別され、ミニマイズされてきた」民族、という悲壮なイメージがついて回ります。もちろんそうした負の歴史は否定できないですし、消し去るべきものでもありません。
その一方で、「和人とアイヌがタッグを組む」ことではじまる世界、という、フィクションではあるけれど、こうした物語がベストセラーになり、アイヌの方々からも受容されるというトレンドは、理屈抜きで喜ばしいことだと思います。
「被害者加害者」という視点だけではなく、「これからも共に生きていく仲間」として相互を認識し、尊重し合える社会や時代を、「ゴールデンカムイ」が開拓していくことを祈ると共に、NTFTもそうした新たな関係創造の一翼たらんことを願うばかりです。

井上




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA